ただいま「藪内流竹風会新潟支部20周年記念茶会」の真っ最中。
御茶席は撮影できませんが、その裏側をちょっと覗いてみてください。
北方文化博物館では5月17日に伊藤家主催のお茶会も控えています。

普段は開かれない「大門」。

こちらも普段開いていない銅門(あかもん)。正面の灯篭はもともと木に隠れるようにしてありました。今でも木の跡が残っています。このすぐ右手に『積水庵』が現れます。

さあどうぞ。庭師、小池勝榮さんが茶室『時庵』へお迎えしています。

GWはこの景色をご覧にきませんか。

ここを歩けるのは茶人の皆様だけです。

裏座敷。ここから見える庭の景色と、大広間の景色の違い。
御茶席を待っている方々がだんだん心を落ち着ける景色に変わっていきます。
実は、昔はもっと滝の水量は少なく静かに流れていました。

「ござ」には伊藤家の家紋。
お茶室「時庵」。作ったのは大庭を作庭した田中泰阿弥。時庵とは7代伊藤文吉の雅号でもあります。7代が仏間の奥に増築しました。よくみるとやはり礎石は仏間までなのがマニアックな見どころです。 手前の手水鉢は、かなり古いもので京都か奈良からもってきたそうです。その手水鉢の周りをご覧ください。裏座敷や中庭(写真では切れてますが右手)から集まる雨水が溝を伝い、河となりここを通り、池へ注ぎます。庭が雨水の溝と一体と化した造りにしているのは、この庭園を造った田中泰阿弥の妙です。庭師の小池さん曰く、水の流れを精密にとらえるのが田中先生の特徴の一つだそうです。この画像から右へ、中庭の枯山水へ続きますが、そこは平安期の寝殿造りに基づく庭です。即ち建物の中から見るお庭。一方大庭の回遊式の造りは、室町期の庭の在り方に則っています。しかし、この数十年の間に小池さんではない庭師が中庭に手を入れた際、田中泰阿弥の考えを組まずに造作したため、中庭から大庭への流れはなくなってしまいました。昔の中庭はもっと小粒の石庭でした。

ここからは普段、見れないエリア。

ほら、いつもの雰囲気と違うでしょう。




26日現在の藤です。

おや。

点心席です。




いかがでした?「お茶」の文化は伊藤家にとって大切なもの。庭のつくりにも建物にもそれが表れているのが、伊藤邸・北方文化博物館です。