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集古館の常設展示

北方文化博物館です。
新型コロナウイルスの猛威がなかなか収まりませんね。北方文化博物館も例年になく来館者の少ない冬を過ごしています。このウイルスの本当に怖いところは、人間らしい心を壊してしまうところにあるように思います。不便な時こそ知恵や工夫を凝らして、少しでも生きやすい毎日、心にゆとりやワクワクのある毎日を創造したいものです。(私たちならやれます。)

さて海外旅行が趣味だった方も多いと思います。物理的にあんなに近かった世界中の国々が今は遠く感じられます。北方文化博物館の敷地内にある展示棟「集古館(しゅうこかん)」には世界のちょっとめずらしい古美術品などが飾られています。ご覧になった方は「なぜここにこんなものが」「これはいったい何なのか」と疑問だらけの印象をお持ちになったのではないでしょうか。(申し訳ございません。ひとつひとつに丁寧な解説を付けられていないのが現状ですが、)これらは主に、昭和21年に財団法人を設立し、伊藤家が博物館として生まれ変わる際に購入された陳列品の数々です。博物館としての再スタートにあたり、屋敷と庭園そして展示品の3本柱が見どころに据えられました。展示品については世界の古美術から日本の優れた美術作品、新潟の民俗資料や考古資料まで幅広く揃えられました。今ほど博物館というものがなかった時代に、広く新潟県民へこれら展観の機会が提供されました。一方で収蔵後ほとんど未整理・未調査のまま蔵に保管されていているものもまだあり、新潟の大地に育まれた「米」によって得た伊藤家の富が、広く来館者に開かれた博物館の「展示品」として姿を変えたものとして、大切に保管され展示・活用の機会を待っています。

話が大きくふくらんでしまいましたが、雪も落ち着き少し外の空気を吸いにお越しの際はぜひ集古館も覗いてみてください。今から75年前に海外からやってきたモノたちを通し、ひょっとしたら当時より遠く感じる世界の国々へ今一度、憧れの想いを馳せてみてはいかがでしょう。

北方文化博物館は令和3年2月12日で設立75周年を迎えます。
記念企画(五角餅の先着75名様プレゼント)は2月11日(祝・木)に実施します!お間違いなく。
冬期開館時間 9:00~16:30 無休 入館料大人800円 小・中学生400円(日曜・祝日は小・中学生さんに限り無料)
北方文化博物館 新潟県新潟市江南区沢海2丁目15-25 ℡025-385-2001

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↑集古館の2階に上がるとまずエジプトのミイラ・・・ではなくミイラを納めた棺の蓋飾り<左端>です(笑)。

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↑古代エジプト資料

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↑もと飯米蔵(はんまいぐら)だった集古館 
飯米蔵は大正8年築。伊藤家の家族や番頭、職人ら邸内で生活する人々の食糧庫として使われました。
当時二階はなく、下から上まで米俵を積み上げていました。

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↑インド古資料

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↑スペイン・マヨルカの陶器
(ギリシャ、ペルシャ資料ほか)

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1階は、中国・朝鮮陶磁の優品が並びます。

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以上、ご覧いただきありがとうございました。







by hoppo_bunka | 2021-02-06 12:14 | 本館の展示案内 | Comments(0)

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