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ジャンプ‼ジャンプ‼

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 「お座トロ展望列車」という列車を御存知ですか。会津鉄道の2両編成の列車です。
1両は、高い所にあるリクライニングシートで景色が楽しめる展望席と掘りごたつで足がのばせるお座敷席、もう一両は窓のない、ビュンビュン風を浴びながら景色を堪能できるトロッコ席です。先日義母と参加したバスツアーのコースに体験として組み込まれていて、その楽しさを味わってきました。

 サービス満載の列車でした。西若松駅を出発する時は、会津鉄道の方々が、横断幕とキラキラ光る団扇でお見送りをしてくださいました。
車内では飲み物やお土産品も売っていて、アイスクリームを食べました。鉄橋の上などビュースポットに差し掛かると、速度を緩めたり停車をしたりして、ゆっくり景色を味わったり写真を撮ったりすることができます。そして、トンネルに入ると、なんと左右のトンネルの壁面に映像が投映されます。
 トンネルシアターといって、全国初の試みだということです。
芦ノ牧温泉駅の名誉駅長である猫のばすのアニメーションなどが流れます。最も長いトンネル内では、5分シアターを楽しめます。他の車両の方たちも、アニメーションを見に、トンネルに入ると移動して来られました。
 車内放送で名所の説明もあり、私たちが降りる湯野上温泉駅までの約40分間は、心地よく、久しぶりに新幹線ではない列車の旅を味わいました。

 トンネルシアターは、あの暗い、ゴーっとただ流れていくような時間を、楽しいものに変える画期的な発想だと思います。会津鉄道はすごい!と感動しましたが、実は更にそれを上回って感動したことがありました。

 車窓から流れる景色を楽しんでいた時のことです。田のあぜ道にいた若い男の方が、私たちが乗っている列車に向かって、とびきりの笑顔で、大きく跳び上がって、手を振って見送ってくださいました。それが嬉しくて、私たちもそれに応えて大きく手を振りました。

 この鉄道は、地域の方に愛されているんだなぁと実感しました。そして列車にまつわる、二つの映像を思い出しました。
 一つは東日本大震災で被災した三陸鉄道が復旧した時に、それを見送る地域の方々の涙と復旧までの取組を取り上げたNHKの「新プロジェクトX」。
 もう一つは九州新幹線が開通する時の沿線の人たちの笑顔満載で列車を見送るCM。
 どちらも、その鉄道が多くの住民に愛されていることが伝わってくるものでした。それを、このお座トロ展望列車にも感じました。

 勤務している清水園も北方文化博物館も、このように、地域の方々から必要とされ、愛され、笑顔を向けられる存在でありたい、と思いました。清水園でボランティアガイドをしてくださる方々は、お城の案内を終えられると、「次はどこへ行かれますか。清水園は良いですよ。ぜひ行かれた方が良いですよ。」と紹介してくださいます。ありがたいことだと思います。同じようなお気持ちで皆さまから愛され応援される場所であるように、お客様や地域の方々にとって、大切に思われ、笑顔を向けていただける存在でありたいと願います。

 多くの方々の思いを受け止め、感じ取り、存在意義や価値を高めていく企業が、経営難を乗り越えて生き残っていくのだと思いました。
 そのために、いったい自分は何ができるだろう、ささいな自分にできることなんてあるだろうか、と思った時、見送ってくださった方のとびきりの笑顔と大きく跳びあがって振った手が浮かびました。
 自分にもできることがありました。利用してくださってありがとう、来て下さって本当に嬉しい、と全身でお伝えすることは、私の身一つでもできることです。そして、関わってくださる方や、共に生きる地域の方から愛される存在になることを目指していきたいです。

 通りすがりの見知らぬ方から届けられた嬉しい贈り物を、お客様が受付にいらっしゃった時に、どうか同じように受け取られますように。心地よいお庭の一部となれますように。ジャンプはしていないけれど、口角は、昨日よりずっとずっと上へ。ぱっと拡がる書院からの眺めを目指してお迎え、お見送りをしています。

清水園/ひろ



 



by hoppo_bunka | 2024-07-13 17:13 | 清水園 | Comments(0)

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