
2日連続良いお天気で、お庭も晴れやか。心が一気に開放されます。久しぶりの清水園で、この1週間溜まっていた、情けなさや、やり切れなさは、少し小さくなりました。残りは、お庭の力ではなく、自分でなんとか解消しなくてはなりません。
笑顔で来園され、お帰りになる多くのお客様と接することができるのも、特効薬です。心を明るく美しく染め上げる空間に勤務できることは、神様からのご褒美で、出来ない事や失敗の多い私の人生では、最高の恩恵だと考えます。
1週間、東京での大学生活を終えて帰ってきました。宿泊したホテルは町田駅にあり、学生時代に通ったお茶の先生のお宅があった所です。先生ご夫妻がお亡くなりになってから、一度も訪れなかった場所でした。様子も変わっていて面影もありませんでしたが、初釜に振袖で参加したことをとっても喜んでくださったことや、手作りのおかずやお昼ご飯を稽古の度にご馳走して下さった事など次々と思い出され、お会いできなくなったことを大変悲しく思いました。お茶席も人生も一期一会。それを教えて下さった先生です。
スクーリングのクラスは13名。介護生活真っただ中の方や、事務職、大学講師、アパレル勤務、図書館司書など職業も様々で、北海道から沖縄まで様々な方面から参加がありました。授業を受けて、やはり、自学ではわからないことがよくわかり、共同学習により、新しい見方を教わるなど、対面学習の良さを味わうことができました。
講師の先生方は、その道30年以上のキャリアをたくさん積まれた方で、お話が大変面白く、興味深く、先生方が紹介してくださった博物館や美術館は、どこも行きたくなりました。お薦めの推しの力の強力さと魅力を伝える力量に感銘を受けました。魅力あるものは、それを伝える人の技量も大きく影響することを実感しました。ものを言えない資料に代わって、その価値を伝える仕事には、表現力と深い知識が必要であることがよくわかり、勉強の量がまるで足りていないこともよくわかりました。博物館の仕事はあまりにも膨大で、ものすごく大変であることもわかりましたし、実務の技量が必要で、今のままでは、なんの力にもなれないことも痛感しました。
とにかく、現状の自分が酷すぎる、知識も技術もない、そして時間もこの先どれくらいあるか若い人と違って無い、と資格取得に燃えていたはずなのに、あまりにも夢と現実の差があると感じ焦りました。
そんな悲惨な経験でしたが、嬉しかったこともありました。博物館や美術館を訪れた時に、より深く資料を見つめることができるようになったり、素晴らしさを実感できるものが増えてきたことです。知識は鑑賞にも影響をしている、知るとそのものの価値が一層深く伝わってくるということが実感できました。例えば今の私は刀剣を見ても、全く素晴らしさを感じることができず、違いもまるでわからないのですが、学習や、アニメで刀の魅力を知っている人は、感動しながら見つめることができます。推しの力によって、その対象がもつ世界を深く知ろうとして勉強したり情報を集めて実物を見る経験を積み重ねている人の目と、私の今の目とでは、見えてくるものがまるで違うのでしょう。

本館や清水園、新潟分館で勤務しながら学びたいと思うことに、建築、木材、樹木があります。今はまるで見えていないことでも、北方文化博物館を推しとして紹介するのであれば、これらに関する知識は必要であることを今回の実習で改めて感じてきたからです。
書院や大広間、分館のお座敷がどうしてあんなに心地良いと感じられるのか、日本建築がもつ素晴らしさをもっともっと勉強して、お客様にお伝えすることができるようになりたいと、講師の先生方のお話を伺って思いました。
建物の中に込められた配慮を読み取れるようになるために、セミナーなどを活用して学んでいきたいと思っています。
元気をいつも与えてくれる清水園のお庭に、恩返しができるように、折れそうな心を奮い立たせ、無理と諦めずに勉強を頑張ります。
清水園/ひろ